日本では友人知人にはベジタリアンがいないという方も多いかもしれません。けれど、歴史上も現在も、ベジタリアンの著名人というのはたくさん存在します。その中でも個性的な人物を取り上げてみましょう。

  プラトン

ギリシアの哲人も菜食をすすめています。
プラトンは「創造主は人間の体に栄養を補給するために、木と植物と種を創造した。肉食が始まったことによって戦争が起こった」と説きました。また理想国家のあるべき姿として菜食主義であることを条件の一つにしました。
その師ソクラテスも過剰な贅沢を戒め、粗食と質素な生活をすることで領土の拡大という野心が起こらず平和がもたらされると説いています。
また、プラトンに影響を与えたピタゴラスは、輪廻転生、禁欲主義とともに菜食主義の生活を提唱した人で、プラトンの菜食主義には、この二人の哲人の影響が強くあるかと思われます。

  トルストイ

トルストイズムという言葉があるとおり明治期の日本において既に多大な影響を与えていたトルストイ。彼が菜食主義者に転向したのは59歳になってからでした。
肉の好きな義妹のために、生きているひなと肉切り包丁を食卓に用意していたという逸話もあります。
彼の有名な言葉「肉食をするすべての人が、自分で動物を殺すことになれば、彼らの大部分は肉食を敬遠するようになるだろう」を地でいくエピソードですね。
しかし菜食主義者になる前のトルストイは、芥川龍之介の「山鴫」という小説にもある通り相当な狩猟好きで、一方ではまだ息のある鳥の羽をむしって頭に突き立てとどめを刺したという残酷な逸話もあるそうで、人間変われば変わるものなんですね。

 

  アドルフ・ヒトラー

いわずと知れたナチ党党首。第二次世界大戦を引き起こした独裁者。
彼もベジタリアンでした。ヒトラーの本格的な菜食主義は1930年初頭から。一説には1931年にピストル自殺した愛人アンゲラを悼むためとも言われています。
ヒトラーは菜食主義者でありまた動物愛護主義者でもありました。彼の偏った思想の影響を受けたナチスドイツは健康不健康を善悪にしてしまうほどの狂信的な健康オタクでした。国としてはじめて煙草の健康被害を説き、農薬、食品着色料、アスベストを当時すでに規制していたというから驚きです。
ヒトラー自身酒もほとんど飲まず、煙草も吸わなかった上に、異常な潔癖症で一日に何度も体を洗ったそうです。
ちなみに彼の影響で、彼の側近、副総統といった党幹部はベジタリアンが多かったといいます。

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